平成16年7月現代まちづくり塾
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★★★7月度「現代まちづくり塾」第20回のご報告★★★

日時 : 2004年7月17(土)13:30〜16:45
場所 : 文京シビックセンター3F会議室C
■第一部休会

■第ニ部13:30〜16:45「都市の過去・現在・未来」
〜世界の都市とその興亡〜
都市文明の歴史−比較都市論。
テーマ:ヨーロッパ中世都市(南欧、中欧)
講師:田村明氏(地域政策プランナー)
参加者:23名

●ローマの解体
ヨーロッパは、ローマ都市の名残である修道院や教会、地方伯の拠点などから発展してきている。古くは教会が権力を持ち、やがて五つの教会のうち二つの教会が残り、教会が世俗的な権力をも持つようになった。聖職者と信者の間の社会構造がこの権力を長く伝えたが、やがて権力は低下した。しかし、ヨーロッパの歴史はキリスト教なしでは語れない。
その後、イスラム世界がヨーロッパに押し寄せ、十字軍が押し戻した。軍事的にはともかく文化的には大きな刺激を受け、ヨーロッパ世界は文化的に遅れていたことに気がついた。文化の継承はギリシャ、ローマで切れてしまっていたので、古典ギリシャ文化の復活も考えられるようになった。

●ヨーロッパの新しい中世都市
都市は封建的な権力である皇帝や王権から、自由な流通や商工業が発展し、自由都市として発展し、有力な市民が誕生した。ハンザ同盟は国際流通のしくみであり、ギルドなども発達した。都市は誓約共同体であり、広場に市民が集まって市民政府に宣誓し、復讐禁止などの自立立法が行われ、立法、司法は都市のなかで行われた。
コンスビラチオといわれる、しぐさであるオクスルム・パキス(結びつきのキ
ス)などが相違を超えた市民の一体化をすすめた。
都市の仕掛けとして城壁があり広場に面して、祝祭空間、市役所、教会があり自由な空気があった。市民自治は市参事会や兄弟団などで行われた。

●都市の危機と救済
国際流通が盛んになるにつれ、ペストなどの病気が流行った。このような都市
を救済するため魔女狩り、巡礼など宗教が盛んになった。

●ヴェネチア
城壁の代わりにラグーン(海)がある。この都市は共和制で総督がおり、複雑な仕組みがあって長期に権力を維持できないようになっている。この都市は帝国として東地中海の覇者となった。美しいサンマルコ広場は誰が設計したわけでもなく寺院を中心に1000年かかって美しい造形となった。運河によって分散された都市は、ガラス工場や墓地などの地域にうまく分かれ、アーバンデザインとして優れている。

フィレンツェ
マキアベリは手練手管の政治家として有名だが、そればかりではない。

●大学都市
神学、哲学、医学、法学の4つが基本的な学問として12世紀に始まり、応用として、文法、修辞学、弁証学、算術、幾何などがある。学寮がカレッジを形成し都市を形成した。

●会場から質問
・下水道のなかったりする中世の「美しいまち」が現代でも美しいと言えるのか。
→中世の当時の美観として美しかったのではないか。

・現代でも国家の役割が小さくなり地域の役割が大きくなってきているが、日本ではどうなのか。
→地域の基本条例の動きは出てきている。

・中世の都市は広場を中心としたパターンを堅く守ってきたが、そのような歴史のない日本で市民意識が育つのは可能か。

・ブルジョアと大衆によるヨーロッパでつくられた市民意識が日本ではどのようなかたちとなりえるのか。

・中世社会では地主などの支配層と大衆との区分がはっきりしていた。
→中世の市民社会の原型は現代でも使えるものがあるのではないか。

・都市の性能としてみると日本の市民意識の低さが市民自治の障害となっているのではないか。

・ハンザ同盟には拒否反応があるが、北海沿岸の都市は別の発生をしてきたのではないか。
→いずれにしても海が繁栄のもととなっている。

・ユダヤの影響力はあったのか。→もちろんあったと思う。



■塾生の話題提供
話題提供者−NPO法人GJ5理事長西邑桃代さん
テーマ:「江戸の暮し〜LifeinEdo」
〜GroupJune5thの活動−江戸事業、展覧会、講座など〜

本の紹介
先月「江戸の暮し」の日英並記の本を出版しました。これが出版前から注文が続き、教育新聞に掲載されたこともあって全国的に注文が続き、予想外の展開です。ホントは、売れ残ったらどうしようかと思っていました。ところが、一般書店や出版者等からの注文もきますが、すでに海外もメンバーのルートでシアトル、ボストン、フランス等々に海を渡っています。この本は小学生から海外向けの日本語の教材としてまで、いろいろな売れ方をしています。
私ばかり話すのは何なので会場からのご質問などを頂けるとうれしいです。

●会場から質問
・本のなかで25番の自由な宗教社会って、どのような内容ですか。日本の宗教は江戸時代には弾圧されてきている。最近、江戸時代が現代社会との比較論としてもてはやされて来ている傾向があるが、この本の江戸時代礼賛の視点には抵抗がある。
→都市を見る目で江戸時代を評価する点もあるのではないか。
下町のお祭りは宗教を娯楽としてしまっている。

・この江戸の本は江戸時代の良い所を評価している点が素晴らしい。
→昔、こんな良い時代もあったのよと日本を誇りにしたいという気持ちもありました。日本文化を海外に紹介する仕事をしてきて、このような本が欲しかった。
需要が多いのに日本を紹介する本は少ない。日本人にも、もっと日本を知って欲しい。

・日本の良さを見直そうという動きは行政にも出てきている。
→江戸開府400年のイベントで商工会議所の動きがあって、ぜひ本が欲しいということになった。

・18番の豪商はもうけを社会に還元していたのか。
→ぜひこの本を呼んでみてください。

・お料理の話もありますか。
→塩漬け、味噌漬けなどの保存方法は書いてあります。編集の段階で切り捨ててしまったものは多いです。

・「ものがたり」にしないと江戸時代の事実として受け取られてしまうおそれがある。

・歴史をどう捉えるかは様々な視点があり、この本だけで捉えるのなら精進が浅いと思う。

・出典があると精進しやすい。

・ある視点から捉えたと見ると良いと思う。

・この本はどのように出来たのか。
→「リサイクルと創作」の展示がもとになっています。

お時間のある時、サイトをご覧ください。
http://www.balan.tv/group/edo/book/book.html
なお、ご案内の「江戸の暮し」の日英並記の本は、¥1500−です。
購入希望者は、gj5@qf7.so-net.ne.jpまでご連絡ください。

平成16年7月22日
三橋重昭
◆8月度はお休みです。
◆9月度は、9月18日(土)文京シビックセンター3F−C会議室
(7月度会場の隣)で開催予定です。
第一部10:30〜12:30
第二部13:30〜17:00



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